釣行記 2003/7/29
<13時間耐久フローター釣行にでかけること・in房総。>
〜注・今日の釣行記はフローターでの移動距離と同じくらい長いです。〜

今日はSAKAMAさんと房総へ出か けた

待ち合わせは途中のコンビニに3時半。
釣りに対する期待が大なので、早朝であるが目は冴えまくる。コンビニで食事とおやつを用意して出発。
最初のエントリーポイントは、「本日調査の為、立ち入り禁止」あれまっ!
しかし、別のエントリーポイントがあるとのことで移動。
流石に、4時過ぎではまだくらい。
「夜明けまで、仮眠をとりましょう。」とSAKAMAさんの一言で朝を待つことに。
・・・となりの車を見ると、すでに横になっている。

子供の頃、「釣りキチ三平」が私の愛読書だった。
確か、北海道へイトウを釣りに行く話だったと思うが、ポイントに案内してくれた谷地坊主のおっさんが、
「ポイントを休ませるために、まず寝るべぇ。」とかなんとか言って、さっさと寝てしまう横で、
三平少年も、ばたんと寝てしまうシーン。
谷地坊主のおっさんが、ポイントを前にして、寝てしまったのはこの子が初めてだ。きっと大物になるぜ。
とかなんとか言っていたのを思い出した。
小物の私は、目を閉じても眠ることが出来なかったのは言うまでもない。
(隣の車のグループが、浮き輪をふくらましていたので、ポンプの音が気になった事もあるのだか・・・言い訳)

フローターを担いで、えっちらおっちら歩き、エントリー。
「ここは、こんな感じの岩盤にバスが着いている事が多いんですよ。」
と言っていた端から、バスを釣るSAKAMAさん。
ザ・フィッシングの故・テツ西山師をみているようだ。
暗闇で グッドサイズ 早朝のため、暗いのである
水温は22度。
「成る程、岩盤、岩盤」と言いつつ、キャストをしている私を眺めつつ、
アドバイスしながら、浮かせていたフライに2匹目がかかった。
早くも2匹目 数 投で2匹目、凄い

クリアーで広いポイントであったため、タックルはG・Loomisの8番8ftにBBT8番を使ってみたが、
どうも、ロッドが長いせいかオーハングの下を攻めきれない。
サブタンクの後ろに括り付けておいたロッドケースから、フラデバ6/7番6.3ftを抜き出し、いつものタックルに持ち替えた。

何度か、バスバグに魚が出るが乗らない。
・クリアーウォーターで水深があるので、バスがフライを見つけてから出てくるまで時間がかかる。
・キャストしてから、ポーズを長く。リトリーブの間隔も長めがいい。
・フライに出るときも、下から吸い込む様にくわえるので、早アワセをするとすっぽ抜ける。
とアドバイスを頂いていたのだが、なかなか我慢が出来ない。

マッディウォーターだったら、
・リアクションで、キャストと同時に出る時が多い。
・大きめの音を立ててキャストして、ポップ音を大きく立てながらリズム良く引いてくる。
・フライに出るときは、派手にがばっとでるので、早めのアワセが必要な時が多い。
ということが身に付いてしまっている。同じ魚でも、場所が違えばこんなに違うのだから釣りは面白い。

SAKAMAさんが、いつもエントリーしているポイントへ移動することになった。
結構距離がある。
私が、右岸を、SAKAMAさんが左岸を攻めながら移動するが、どんどん引き離される。
フローターを漕ぐだけなら、私の方が体も大きく早いはずだが・・・
しかも、キャストしてからのポーズは、我慢出来ない私の方が短い。
よく見ると、この差は、ポイントの絞り方とキャストの回数にあったようだ。
私は、これはと思うポイント周辺をしつこく何度も攻めるが、
SAKAMAさんは、ここというポイントにスパッとキャストして、バスが出なければどんどん移動していくのだ。
前 回のFBCでも、移動していくスピードに差があると思ったのだが、ここぞというポイントを見る目に差があったのだった。
私が普段釣っている所は、小場所が多く、限られたポイントで しか釣りが出来ないことが多いので、
自然とこの攻め方が癖になっているのだろう。

移動しながらポンプであろうか、絶好のストラクチャーを発見。
こういった場所なら、普段の攻め方も通用するはず。
まず、手前側をリトリーブ、異常なし。
向こう側にキャストして、ポーズを長めにしてリトリーブ。
むむっ、魚がかかっている模様。
引っ張り出してから、アワセを2度ほど入念に入れる。
思ったより大きく、途中から暴れ出す。ロッドが下に向かって絞り込まれるのを、ぐっとこらえてランディング。
バス1号 こんな感じ バスバグはお気に入りのオリーブ色の10番
測ったら、40センチのバス。ちょっと傷があったけれど、良いバスだった。
更に、移動すると岩盤から、やっと魚が出た。
吸い込むようなくわえ方。ちょっとためてからアワセると、魚がかかる。
バスかと思ったらランカーイサイズのギルだった。
ランギル 25センチ、私のギル記録を易々と塗り替えた。

更に移動、移動。
どうにか目標のポイントに到着したら、なんと雨が降り出す。
お互いに、今年は雨男らしく、雨は次第に本降りになり、大雨状態。
それでもレインウエアを着込んで、距離を取りながら反時計回りに釣り再開。

岩盤にゴミたまりという、教科書通りのポイント発見。
ポイント
このゴミの中にバスバグをキャストして、ゆっくりゴミの中から水面に引き出すと、
かぽっとバスがフライをくわえた。
今度も小さいかなと思いつつ、やりとりをすると、下へ潜る、潜る。
けっこうでかい。浮き上がると同時に、ジャンプを繰り返しファイトを十分楽しませてくれた。
フラデバのロッドティップが、水面に届くくらい曲がるのだから楽しくないはずがない。
バス2号 45センチ ちょっとメジャーがずれて いるが45センチの綺麗なバスだった。

ふと隣を見ると、水面に水柱がたつくらいの大雨のなか、SAKAMAさんは、浮き輪で仮眠中だった。  凄い。
むくっと起きると、何事もなかったかのように、キャストを始めた。
そのとたん、再びバスがを釣る。
ヒット ファイト中 ランディング

雨は10時ごろがピークで、お昼ころにやっと上がった。
晴れてしまうと、魚の反応が下がるのは毎度の事だが、
水面に近づくトンボにバスがライズをしている。
言われるまで、それがバスのライズとは分からないくらい小さい。
SAKAMAさんがトンボフライに結び代えて、すかさずバスをしとめる。
私も、あわててトンボフライをキャスト。
オープンエリアで、長い距離を投げようと思ったら、フラデバではちと厳しい。
シャローに投げたフライをちょっと動かして水に落ちたトンボを演出すると、
バス3号 
30センチちょっとのバスが釣れた。シャローでは、偏光グラス越しにバスが通り過ぎるのが時々見える。
その後、頂いたトンボフライを再び8番ロッドに持ち替えて、ライズ狙いでキャストすると、
バス4号 ご満悦 バスを手にしてご満悦。 (SAKAMAさん撮影)
アドバイス通りに、バスが出た。

この時点で14時。
帰りも相当な距離を漕いで戻らなければ行けないので、ここからエントリー方向へ帰る事にする。
途中、浮き桟橋のところで上手くバスを引き出すが、途中でばらしてしまった。
何時もだったら、悔しがるところだったが、今日は頭にもこない。
戻りながらも、
「今日は、パターンがわからないな〜。」と言いながら、
順調にバスを釣っていくSAKAMAさん。
私はとうとう、岩盤のポイントからバスを引き出すことが出来なかった。
おそらく、バスが着いているポイントを見極められなかったことと、
バスが居るところにキャストできなかったこと、
そして、ここのバスにあわせた誘い方が出来なかったことが、その理由だろう。

腕の良い釣り師とは、腕のいい料理人のようなものではないか。
お客の注文を受け、食べたいものを、食べたいときに、食べたい雰囲気の中で綺麗に盛りつけして出せてこそ、良い料理人と言えよう。
釣り師も、魚が食べたいものを、食べたいときに、食べたい動きや形で、魚の目の前に出せなければ、魚が針にはかからないのではないか。
SAKAMAさんの洗練された釣り方を見て、そう思った。
それから頂いたフライを見て、よく練られているなと感心した。
フィールドで出会ったことからイメージを膨らまし、そのイメージを活かしてフライを改良し再びフィールドで試してみる。
その繰り返しの結果が、このフライなのだということがよく分かる。
機能面だけでなく、デザインも綺麗で、使って効果あり、見て楽しい。バスフライはかくありたいと思う見本のようなフライだ。

気が付くと、夕方の6時、トータル13時間、帰りを考えたらそろそろ潮時の様だ。
夕暮れ

エントリーポイントに向かう。
予想より釣果は出なかったが、それでも丸々一日を釣りに費やし、
自然に笑みが出る。
フライでバスを釣り、しかもフローターに乗って、なんて事を本格的にしている人は少ない。
ましてや、その釣りを、豊富な経験と知識で形作っている人は本当に少ないのではないか。
私も、釣りに行く回数は多いが、正直分からないことばかりである。
なかなか的確なアドバイスを頂く機会が無い中、
本当に貴重な時間をご一緒させていただいたSAKAMAさんには、感謝、感謝である。

本日の釣果
 バス4匹、ギル1匹、目から鱗が落ちる事 多数  (ちなみに、SAKAMAさんはバスを20匹以上釣られている)

チー ムジョイクラフト結成か?
浮き輪左がSAKAMAさんのJU-1、右が私のJU-2

このフローター、本体の出来は申し分無いが、小物入れは改良の余地あり。
二カ所のDリングに引っかけて固定するだけなので、ちょっと不安定。
生地は防水なのだが、ファスナー部分から水が進入するので、今日の様な雨に降られると中のモノはビショビショになってしまうのだ。

※ 長い釣行記、最後まで読んでいただきありがとうございます。

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